独立を決めたら、会社を辞める際の手順について、慎重に確認しなければなりません。これからのスタートをスムーズに切り、生活の安定を図るために、さまざまな手続きが必要です。この記事では、会社を辞める手順について詳しく解説します。就業規則の確認から業務の引き継ぎ、社外の取引先へのあいさつまで、しっかりと押さえておきましょう。
独立の前に考えるべきポイント
退職を決めたら、あわてずに、着実に手続きを進めることが重要です。最初に、所属する企業の就業規則を確認しましょう。退職に関する具体的な規定が書かれています。次に、その日までのスケジュールを立て、計画的に行動しましょう。
引き継ぎや社内のあいさつなどにも時間を要する場合があるため、遅れてしまうと独立が決まっている場合に悪影響が発生してしまいます。余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。
さらに、あらかじめ退職時や、退職後に必要な手続き、準備物を確認しておき、リストアップしておきましょう。たとえば、退職証明書や社会保険の手続きなど、時系列で整理することで見落としを防げ、スムーズな手続きが可能です。
退職をスムーズに行うためには、着実な準備と計画が欠かせません。これらの手順を踏むことで、トラブルなく新たな一歩を踏み出せるでしょう。
正式な退職手続きのステップ
退職には、正式な手続きを踏むことが重要です。一般的な流れを確認しておきましょう。
まず、退職の意思を直属の上司に伝えなければなりません。一般的には、辞めようと考えている1か月から3か月前に伝えると定められている場合が多いですが、民法上は2週間前までに伝えれば問題ありません。
次に、退職願の提出です。提出時期については、企業の就業規則によって定められている場合があります。法的には必要ありませんが、トラブルなく退職するためには、規定に従い提出することをおすすめします。
退職願の提出時期については、1か月前が目安ですが、民法上は退職したい日の2週間前までに提出すれば問題ありません。ただし、早めに提出することで、円滑な手続きが期待できるでしょう。
業務の引き継ぎについては、退職日を基準にスケジュールを立てましょう。会社の運営に支障が出ないように、引き継ぎ完了の期日は退職の3日前までが理想です。社外の取引先へのあいさつは、２週間から3週間前に行うのが一般的です。
ただし、企業によっては退職日まで伝えられない決まりがある場合もあるので、上司に確認してから行動しましょう。
有給休暇が残っている場合は、全て消化できるよう調整し、最終日には、事務的な手続きや備品の返却などを行います。とくに、機密情報に関してはどの会社もその扱いには神経を尖らせています。確実に返却しましょう。
これらの手続きをスケジューリングし、確実に実施していくことで、円滑な退職手続きが実現します。
退職後のスムーズなスタートのために
退職後にスムーズなスタートを切るためには、いくつかの重要な手続きが必要です。なかには健康保険や雇用保険の失業給付など、生活を支えてくれる重要なものもあるため、確実に手続きを終わらせましょう。
まず、雇用保険被保険者証、年金手帳、源泉徴収票の確認を怠らないようにしましょう。雇用保険被保険者証は、雇用保険への加入を証明する書類で、再就職する場合は、新しい職場へ提出する必要があります。大切に保管し、紛失しないようにしましょう。
年金手帳は、厚生年金の加入を証明する書類で、会社が保管していることが多いです。確実に返却されているか確認しましょう。源泉徴収票には、1年間の給与額と支払った税額が記載されています。
会社を辞めた後に交付され、転職先に提出する必要があります。独立する場合、または転職先に年をまたいで入社する場合は、自分で確定申告しなければなりません。
失業手当を受け取る予定の場合は、会社に離職票の発行を申し出ましょう。失業手当の申請に際して、ハローワークに離職票を提出する必要があります。ただし、転職先が決まっており、すぐに入社する場合や、失業手当を受けない場合は、離職票を発行しなくても構いません。
また、退職後は健康保険、年金、税金などに関する手続きを行います。退職日の翌日から無保険となるため、健康保険の任意継続被保険者になるか、国民健康保険に加入するなど、適切な保険に加入することが重要です。
年金に関しては、転職がすぐに決まらない場合は国民年金へ確実に切り替えましょう。これらの手続きのなかには、生活に直結する重要なものも多く含まれています。確実に終わらせることで、退職後の生活を円滑にスタートさせられるでしょう。
まとめ
独立を決めた際や、転職する際に備え、会社を退職する手順は知っておいて損はありません。退職願を提出するタイミングや、引継ぎのタイミングは会社によって異なります。独立や転職が決まっている場合は早めに動かなければなりません。さらに、スムーズに次のスタートを切るためには、雇用保険被保険者証や年金手帳、源泉徴収票などを早めに確認し、確実に手続きしておくことが重要です。あらかじめ手順を把握しておき、計画的に実行するなど、スムーズなスタートを切りましょう。
