独立開業を目指す人の中には、できるだけ自己資金を使わずに独立したいと考える人も少なくありません。今回は、0円で起業・独立できるかどうかに加え、0円で起業する具体的な方法、実際に少ない資金で独立する場合に押さえておくべきポイントなどを詳しく解説します。独立開業を検討している人は、この記事をぜひ参考にしてみてください。
資金ゼロからでも起業や独立はできる?
結論からいうと、資金ゼロからの起業・独立は可能です。たとえば、自身が私物として所有しているパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末を利用してWebデザインの仕事をする場合、自宅を事務所として開業すれば、開業準備として購入・レンタルしなければならないものはありません。
そのほかにも、フランチャイズ契約を結んでチェーン店を出店する場合には、開業資金はフランチャイズ本部に支払ってもらえるケースもあります。ただし、開業資金の支払いについてはフランチャイズ本部によって対応が異なるため、資金ゼロからの開業を目指すのであればその分選択肢は狭まってしまうのです。
法人を設立する場合には資金が必要
個人事業主やフリーランスとして開業する場合には資金ゼロでの起業・独立も可能ですが、法人を設立する場合には資金が必要です。資本金や定款の認証費用、収入印紙代、登録免許税などが必要となるため、最低でも25万円ほどの資金がかかります。
個人事業主ではなく法人を設立して独立したいと考えている人は、資金準備が必要であることを頭に入れておきましょう。
0円でも起業・独立できる方法
0円から起業・独立できる業種はある程度限られています。働く業界にとくにこだわりがない場合には、0円から起業できる業種・方法を選択することで、出費を抑えて独立できるでしょう。0円でも起業・独立できる方法は、以下のとおりです。
フランチャイズ契約を結ぶ
フランチャイズ契約を結ぶ場合、たとえ開業資金を負担してもらえたとしても、契約時にフランチャイズ加盟料の支払いが必要です。しかし、ブランドによっては加盟料が不要であったり、実際に開業して売上ができてから加盟料を後払いする制度を設けていたりするケースもあります。
契約前に規約をよくチェックして、資金ゼロで始められるフランチャイズブランドを選択しましょう。
クラウドソーシングを利用する
自宅にパソコンがある場合には、クラウドソーシングを利用してWebデザインやWebライティングなどに挑戦するのもおすすめです。端末とネット環境さえあればいつでも独立でき、開業準備金をかけずに仕事を始められるでしょう。
0円から起業できる業種を選ぶ
フランチャイズやクラウドソーシングを利用せずに開業する場合には、コンサル業や代行業のように、資格不要で経費がかからない業種を選択するのがおすすめです。自身の持つ知識・スキルがあれば始められるため、資金ゼロから収入を得られます。
少ない資金で開業するためのポイント
少ない資金で開業する場合、ポイントを押さえておくことで予期せぬ失敗を防ぐことにつながります。ここでは、少ない資金で開業する際に注意すべきポイントを2つ解説しましょう。
ランニングコストに注意する
手出しを抑えて少ない資金で開業する場合、初期費用がかからないシステム・サービスを取り入れることは非常に重要です。しかし、初期費用不要のサービスの多くは、月額料金を高く設定しています。初期費用を抑えることばかり考えていると、その後のランニングコストに苦しむ結果になりかねません。
固定費が高いと経営が苦しくなりやすいため、ランニングコストが高くなってしまったら契約サービスを変えることも選択肢として検討しましょう。
副業からスタートするのもひとつの手
起業・開業は会社勤めのサラリーマンと比較すると大きく収入を増やせる可能性も高いですが、事業が軌道に乗るまでは満足な収入を得られないケースも珍しくありません。ただ開業にお金をかけたくないという理由で資金ゼロでの開業を選択している場合は問題ありませんが、余裕資金がないために少ない資金で開業する場合は、開業後に安定した収入を確保できなかった場合の生活資金についても考えておかなければならないでしょう。
収入確保に関する不安が大きい場合には、本業の収入を残したままで副業から挑戦してみるのもおすすめです。
まとめ
今回は、資金ゼロからの起業・独立について、具体的な方法やおすすめの業種、少ない資金で開業するポイントなどを詳しく解説しました。資金ゼロからの起業・独立は可能ですが、ある程度業種が限られてしまいます。また、個人事業主でなく法人を設立して働きたい場合には、25万円ほどの資金が必要です。0円からの起業を検討している人は、フランチャイズ契約を利用したり、クラウドソーシングで仕事を探したりすることをおすすめします。少ない資金で開業する際のポイントとして、初期費用0円のシステムを利用する場合にはランニングコストに注意すること、基盤づくりとして副業からスタートすることなどを押さえておきましょう。