独立開業を検討していて、業種で悩んでいる方、清掃業は候補に入っていますか。清掃業での独立開業はメリットが多く、魅力的な選択です。この記事では、清掃業で独立する手順やそのメリットについて詳しく解説します。しっかりとポイントを押さえて行動することで、初めての独立開業でも、成功に近づけるでしょう。
清掃業に独立するメリット・デメリット
清掃業を独立する際、メリットとデメリットを理解することが重要です。とくに、デメリットは収益に大きな影響を与え、失敗の原因にもなります。開業前からしっかりと理解しておきましょう。
メリット
清掃業は、比較的少ない資金で開業できる点が大きなメリットです。必要な道具と人員さえ揃っていれば十分であり、とくに、個人宅の清掃を対象とするハウスクリーニングにおいては、備品の買い替えや補充も限られているため、ランニングコストが低く抑えられます。
事務所にも特別な設備は必要なく、自宅での開業も可能です。また、清掃業は、年齢や性別による影響が少なく、長く続けられる点も魅力的です。特別な資格も必要なく、税務署に開業届を提出するだけで始められるのも、敷居が低く感じられるでしょう。
技術やスキルがなくても始められるなど、開業の障壁が少ないため、クライアントを引きつけるためにはアピールできる資格があると信用につながりやすいです。たとえば、ハウスクリーニング技能士などの資格取得を狙ってみるのもよいかもしれません。
デメリット
清掃の最終目的はゴミや汚れがないことであり、それ以上がないため、出来栄えで差をつけることが難しい職種です。したがって、競合が激しい都市部では、独自性がないと仕事を得られず、収入につながらない場合があります。そのため、競争が厳しい都市部で開業する際には、独自性を持つことが必要です。
逆に、地方では需要が少なく、収入が低下するリスクがあります。そのため、高齢者や共働き層の数から、ニーズを正確に見極めることが失敗を避ける鍵です。
清掃業での独立手順
清掃業で独立し開業する手順を解説します。
資金の準備
まずは開業に必要な資金を用意しましょう。必要なものは従業員の雇用費用、宣伝費、移動に必要な車、清掃用具費、名刺・領収書・印鑑などの雑費です。50万円から100万円程度の費用があれば開業できるでしょう。車を持っている場合は、開業費用がさらに安く済みます。これらの費用は経費として認められるため、節税にも積極的に取り組みましょう。
事務所・用具の準備
事務所は、個人での開業であれば自宅で十分ですが、見積もりや商談を行う場合には十分なスペースが必要です。自宅が賃貸の場合は、店舗として使用する際には管理会社の許可が必要になるなど、自分の持ち物でない場合は確認が必要であることに注意しましょう。
清掃には、ブラシ・洗剤・バケツ・たわし・ほうきなどの器具が必要ですが、最初はプロ仕様のものをすべて揃える必要はありません。必要に応じて揃えていきましょう。
開業の申請
開業する場合は、開業届を税務署に提出する必要があります。提出期限は開業後1か月以内ですので忘れず提出しましょう。青色申告を利用する場合は青色申告承認申請書も同時に提出することが多いです。青色申告では節税のメリットが多いので、提出しておくことをおすすめします。
資格の取得
清掃業での開業には、特別な資格は必要ありませんが、持っていることで、他の競合との差別化ができます。
清掃業の独立で成功しやすいポイントとは
清掃業を開業して成功するためのポイントをご紹介します。清掃業は、他社との差別化が難しい業種ですが、以下の点に気を付けるだけで違いが出てきます。最初はすぐに効果を感じられなくても、コツに気を付けて続けていくことにより、それが大きな信頼へとつながっていきます。
丁寧に、誠実に
清掃業でもっとも大切なことは、丁寧に清掃することです。おおざっぱな作業は目につきやすく、クライアントからの信頼を失ってしまうでしょう。きちんと丁寧な掃除を心がければ、クライアントからの評価が高まり、リピート率も上がるでしょう。
口コミで新しいクライアントを獲得するきっかけにもなります。時間がかかる作業でも、丁寧に行うことが重要です。また、ハウスクリーニングの場合、クライアントは自宅というプライベートな空間に他人を招くことになるため、信頼感を持ってもらうことは必須事項です。
費用や作業内容、作業員の紹介などを、サイトや資料などで詳細に情報提供し、信頼感を持ってもらう努力をしましょう。
効率的な営業を心がける
宣伝費の使い方には注意が必要です。過度な支出は収入を上回ってしまう場合があるため、費用対効果を考えながら宣伝活動を行いましょう。また、下請けで仕事を受けているだけだと、収入が頭打ちになり上がりません。ある程度仕事にも慣れ、余裕が生まれたら、直接クライアントから仕事を得る努力をしましょう。
まとめ
清掃業での独立開業には大きなメリットが存在します。低い資金での開業や長く続けられる点が魅力的です。しかし、独自性の確立や、信頼を構築できなければ成功することは難しいでしょう。成功への近道は、丁寧な仕事と効果的な営業活動を両立させることです。清掃業での独立開業を考える際には、開業の敷居の低さばかりを見るのではなく、しっかりとした計画と実行が求められることを覚えておきましょう。
