フランチャイズ契約について調べていると、フランチャイズはおすすめできないといった内容を目にすることもあります。フランチャイズにはメリットだけでなくリスクもあるため、契約前にリスク要因について把握しておくことが重要です。今回は、フランチャイズのメリットやリスク要因などを解説いたします。ぜひ参考にしてください。
フランチャイズのメリットとは？
独立開業の選択肢のひとつであるフランチャイズには、個人での開業にはない独自のメリットがあります。以下では、フランチャイズのメリットを4つ紹介します。
初心者でもチャレンジしやすい
フランチャイズ契約を結ぶと、本部の持つ経営ノウハウを受け継いで店舗を経営することが可能です。特に脱サラして独立を目指す場合、経営に関してまったくの初心者であることを理由として、一歩踏み出せずにいる人も少なくないでしょう。
フランチャイズであれば開業準備の段階からサポートしてもらえるため、誰でもチャレンジしやすいのが魅力です。
開業資金を抑えられる
フランチャイズ本部によっては、開業資金の一部を負担してもらえる場合もあります。また、本部による負担がなく自己資金が必要であるとしても、フランチャイズ内の別店舗の売上実績などを参考にすることで、個人での開業よりも銀行融資を受けやすくなります。
フランチャイズ本部の知名度を活かせる
個人で開業する場合、開業時は当然知名度はなく、固定客を獲得することも難しいです。しかし、フランチャイズは全国各地にチェーン店を展開しているため、お店の名前自体に知名度やブランド力があり、開業当初からお客さんを確保できます。
仕入れ先などを探す必要がない
フランチャイズでは本部が一括で原材料などを仕入れして各店舗に分配するケースが多いため、自分で仕入れ先を探して交渉・契約する手間がなくなるのもメリットのひとつです。
おもなリスク要因とは
フランチャイズにはさまざまなメリットがある一方で、メリットと合わせて押さえておくべきリスクもあります。以下では、フランチャイズのおもなリスク要因について詳しく解説します。
誰でも必ず成功できるわけではない
初心者でも挑戦しやすいといわれるフランチャイズですが、誰でも簡単に成功できるというわけではありません。本部からは経営のノウハウなどさまざまなことを学べますが、本部と加盟店との経営は分離して考えるのが基本です。
経営する店舗の責任は自分自身で負わなければならず、売上向上に向けて懸命に取り組める人でなければ成功は難しいといえます。
収入や業務量が理想通りにならないことも多い
フランチャイズ契約では、本部の経営ノウハウなどを伝授してもらう対価として、毎月の売上から一部をロイヤリティという形で本部に支払うことになります。負担額や割合などは本部との取り決めによりますが、経営が赤字であってもロイヤリティの支払いが求められるケースも少なくありません。
また、人件費削減のために現場に出て働くオーナーも多く、想像以上の業務負担に苦しむ人もいます。
本部のイメージが売上に影響しやすい
フランチャイズ本部のブランド力を活かして集客できるのはフランチャイズの大きなメリットである一方、本部に悪いイメージがつけば店舗の客足も悪くなりやすいです。特に本部で不正などの不祥事が発覚した場合には、売上が大きく落ち込む可能性もあるでしょう。
適切なフランチャイズ選択のポイント
フランチャイズの経営を成功させるためには、契約するフランチャイズ本部の選び方も大切です。ここでは、適切なフランチャイズ選びのポイントについて詳しく解説します。
情報収集を怠らない
先述の通り、フランチャイズ経営は挑戦しやすいものの、誰でも簡単に成功するわけではありません。フランチャイズビジネスの全体像や興味がある業界・フランチャイズ本部についての情報収集をしっかり行い、ある程度の知識をつけたうえでフランチャイズ選択へと進むのがポイントです。
また、フランチャイズ本部はそれぞれでサポート内容や開業資金の負担などが異なるため、詳細条件についても比較しておきましょう。
契約内容をしっかりとチェックする
フランチャイズ契約の際は、契約書を隅々までチェックすることも重要です。項目が多く長文であるため適当に読み飛ばしてしまう人もいますが、トラブルを回避するためにも必ず詳細まで目を通してください。ロイヤリティに関する取り決めや契約満了・中途解約などの項目は特に注意して確認しましょう。
まとめ
今回は、フランチャイズ契約のメリットやおもなリスク要因に加え、適切なフランチャイズ選択のために気をつけるべきポイントについて詳しく解説しました。フランチャイズ契約は初心者でも挑戦しやすい点や、開業資金のサポートを受けられるなどのメリットも多い一方で、失敗する可能性があること、本部のイメージが店舗の経営にも影響することなどがデメリットとして挙げられます。
開業の際は、メリットだけでなくリスクについても把握したうえで契約を検討してください。また、フランチャイズ契約先を選定するときのポイントとして、情報収集に力を入れること、契約内容を隅々までチェックすることを頭に入れておきましょう。
