設備投資型フランチャイズは、フランチャイズによる起業を考えている人々にとって魅力的な選択肢です。しかし、このビジネスには、成功の見込みがある一方で、デメリットも存在するので、よく考えて投資しなければなりません。この記事では、設備投資型フランチャイズのメリットとデメリットについて詳しく紹介しているので参考にしてください。
設備投資型フランチャイズのメリット
設備投資型フランチャイズは、加盟者は設備に対して投資をするだけの形態で、運営自体はフランチャイズの本部が行うことを基本的とするフランチャイズです。したがって、加盟者にとっては投資に近いものです。
本部が必要とする資金を、加盟者から得られるため、本部が店舗を拡大する際に大きなメリットがあります。また、投資フランチャイズに加盟したオーナーにとっては、自ら動く必要がほとんどなく、従業員を雇う必要もないため、雇用リスクが生じないということが利点です。
設備投資型フランチャイズの具体的な例としては、コインランドリーやトランクルーム、外貨両替などに活用されています。中でもトランクルームの設置は有益です。利用者は多くの場合、まとまった期間利用するため、長期利用が期待でき、設備の修繕費もほとんど必要としません。追加投資も不要なため、まとまった収入が定期的に得られるという、メリットの大きい業態です。
コインランドリーの場合は、24時間の稼働が可能であり、高い利回りが期待できます。初期費用は1,000万円ほどと高額ですが、一度設備を整えてしまえば、黒字化は容易にできます。外貨両替は日本にほとんど設置されておらず、大きなビジネスチャンスがある投資型フランチャイズです。
設備投資型フランチャイズは、初期投資を除けば運営は本部に任せてしまえる、手間がかからず、比較的リスクが低いビジネスモデルといえます。
設備投資型フランチャイズのデメリット
設備投資型フランチャイズには、いくつかのデメリットも存在します。リスクが比較的低いフランチャイズ形態ですが、注意しなければ失敗につながってしまいます。安易に飛びついてしまうと、大幅な損失になる可能性もあるため、デメリットについても知っておきましょう。
すぐ収益は上がらない
まず、オープンからすぐに収益につながりにくいことです。どれほど便利で有益な設備であったとしても、認知されなければ利用されず、収益は発生しないからです。実際、トランクルームなどは、2年ほどかけて徐々に浸透していくのが一般的であるため、オープン当初の段階では、維持するのに持ち出しが発生する可能性があることを覚えておきましょう。
初期投資額が高い
さらに、業態によっては初期投資額がかなり高いという点もデメリットのひとつです。たとえば、コインランドリーを構成する洗濯機、乾燥機などは非常に高額であり、建物全体をふくめた初期投資額は1,300万円ほどにもなるため、加盟にはある程度の資金が必要です。
競合が多い
投資型フランチャイズは、競合が多く、収益につながりにくい場合があります。とくにコインランドリーは、住民が多い都心部などでは需要が高いと言えますが、非常に競合店舗も多いため、収益化には苦労するでしょう。よって、都市部で設備投資型フランチャイズによって儲けようとするには、周囲との競争に打ち勝つ工夫が必要です。
たとえば、女性も利用しやすいように工夫するなど、売上を伸ばすための武器が求められます。設備投資型フランチャイズを選ぶ際には、競合他社も考慮に入れて事業を選ぶことが重要です。
成功するためのポイント
設備投資型フランチャイズのメリット、デメリットを確認してきました。では、成功するためには、どのようなポイントに気を付けるべきでしょうか。
初期費用を用意する
設備投資型フランチャイズでの費用は、基本的に設備投資額だけであるため、資金に余裕のある人に適しています。最初に設置する設備の量と質が非常に大事であるため、まとまった金額が用意できる人は、成功しやすいでしょう。
伸びる分野に投資する
成長が期待される分野に投資することで、成功の可能性が高まります。世界的に見て普及しているものの、日本では空港などを除き、まだ一般的とは言えない外貨両替機などは、今後の大きな成長が期待される分野と言えます。
また、投資する設備は、需要に合わせて選定することが重要です。地域の特性や客層を考慮し、適切な設備を設置しましょう。
まとめ
設備投資型フランチャイズは、一般的なフランチャイズとは異なる、独自のメリットがあります。加盟者が頻繁に手を入れるなどの手間が少なく、運営は本部に任せられるので、リスクが低いことは魅力的です。資金に余裕のある人や、これから伸びていく分野を自ら見つけられる人は、成功の可能性が高まります。しかし、オープン初期には持ち出しの発生や、高額な初期費用がデメリットとなることもあります。競争の激しい都心部では工夫が必要で、事業の成功に向けた戦略が求められるでしょう。設備投資型フランチャイズを検討する際には、市場調査や適切な投資先の選定など、慎重な計画と努力が不可欠です。起業を検討している方は、少ないリスクと多くのチャンスをあわせもつ設備投資型フランチャイズを検討してみてください。