未経験から飲食店などの開業を検討する際、フランチャイズは選択肢のひとつとしておすすめです。ただし、フランチャイズにはメリットも多い一方でいくつかのデメリットもあるため、それぞれの内容を充分に理解しておかなくてはなりません。ここでは、フランチャイズの概要やメリット・デメリットなどを詳しく解説します。
フランチャイズの仕組みは？直営店との違いも解説！
そもそもフランチャイズとは、フランチャイズ本部と契約して店舗を営むビジネススタイルを指します。フランチャイズは「FC」と表記されることもあり、全国にあるコンビニやファミリーレストランなどのチェーン店をイメージすると分かりやすいでしょう。
フランチャイズ展開する場合には、店舗名や商標などはもちろん、研修を受けることでビジネススタイルや独自のノウハウもすべて継承して経営できるのが魅力です。
その分、フランチャイズ店舗を営む経営者は、本部に加盟料や毎月のロイヤリティを支払います。
直営店との違い
直営店とは、フランチャイズ本部が直接経営している店舗を指します。フランチャイズ加盟店は本部とは無関係の経営者が本部にお金を支払って店舗を運営するのに対し、直営店は本部の人間が経営者となって店舗を営むのが特徴です。
フランチャイズ展開をする場合、まずは集客しやすい都心部に直営店を出して知名度を上げ、その後フランチャイズ加盟店を出店していく手法が一般的となっています。
フランチャイズに加盟するメリット
フランチャイズに加盟することにはさまざまなメリットがあります。ここでは、フランチャイズに加盟するメリットを3つ紹介しましょう。
フランチャイズの知名度を活かして出店できる
フランチャイズ展開している企業は、知名度やブランド力が魅力です。たとえばカフェをオープンすることを想定すると、個人経営のカフェにオープン当初から大勢の人が集まるというケースはあまり多くないでしょう。
しかし、知名度が高い人気カフェであれば、ブランド力だけで品質の保証や安心感につながるため、初日から列ができるほど並ぶことも少なくありません。
経営初心者でもノウハウを伝授してもらえる
カフェやレストランを開業したいと思っても、経営ノウハウがない初心者の場合、まずは経営について学ぶところからスタートしなければなりません。
しかし、フランチャイズに加盟することで、必要な知識や開業に向けてのタスクを研修などで学ぶことが可能です。フランチャイズ本部は各店舗からロイヤリティを受け取ることになるため、経営を軌道に乗せて安定した売上を確保できるよう、丁寧・熱心に指導してもらえるでしょう。
出店後もフランチャイズならではの恩恵を受けられる
フランチャイズに加盟すると、本部の戦略の恩恵を受けることが可能です。たとえば飲食店なら、お客さんを飽きさせることなく通い続けてもらうには、新メニューの開発や定番商品の改良などが不可欠となります。
また、新規顧客の獲得には宣伝やキャンペーンも欠かせません。個人経営の場合はこれらをすべて自分で計画・実践しなければなりませんが、フランチャイズであれば本部で企画が進むため、店舗経営者は本部の指導に沿って対応するのみでよいのがメリットとなります。
フランチャイズに加盟するデメリット
ここまでフランチャイズのメリットについて解説しましたが、フランチャイズ加盟にはデメリットもあるため、それぞれの内容を押さえて検討することが重要です。以下では、フランチャイズ加盟のデメリットについて解説します。
ロイヤリティの支払いが必要
フランチャイズに加盟すると、毎月の売上から一部をロイヤリティとして本部に支払う必要があります。ロイヤリティの取り決めはフランチャイズ本部によって異なりますが、売上が少ない月でもロイヤリティの支払いが必須とされる場合も少なくありません。
中には赤字補填が必要なケースもあるため、契約前によく検討することが重要です。
運営スタイルが決められている
フランチャイズ本部によっては、店舗ごとのオリジナル企画・オリジナルメニューなどをすべて禁止しているケースもあります。その場合、運営に関する事柄はすべて本部に従わなければならないため、自由度が低い点がデメリットであるといえるでしょう。
独立・開業が制限される
たとえば飲食店のフランチャイズに加盟して店舗を出店した場合、契約終了後の数年間は、個人で飲食店を出店することが禁止されるケースもあります。将来的な独立開業を検討している場合には、契約が終わってからの取り決めについても確認しておくことが必要です。
まとめ
今回は、フランチャイズの概要や直営店との違いに加え、フランチャイズ加盟のメリット・デメリットなどを詳しく解説しました。フランチャイズ店舗とは、フランチャイズ本部と契約を交わし、店舗名や経営ノウハウなどをすべて継承したチェーン店を指します。対して、直営店はフランチャイズ本部が直接運営する店舗を指すのです。フランチャイズに加盟することで、出店当初から知名度・集客力を活かせる上、経営初心者でも丁寧なサポートでノウハウを学べます。ただし、ロイヤリティの支払いが必要であることや運営の自由度が低いことなどがデメリットとなるため、メリット・デメリットの両方をしっかりと理解しておくことが重要です。
