フランチャイズに加盟すると、1からすべて自分で準備するよりもはるかに効率よく起業できます。各フランチャイズでは加盟店を増やすための説明会を随時開催していますが、説明会ではどのようなことが説明されているのでしょうか。今回は説明会内容や説明会参加時のふさわしい服装、説明会の内容の活かし方について解説します。
フランチャイズ説明会とは何か?
フランチャイズ説明会とは、フランチャイズ本部(以下、本部)が開催している事業説明会です。説明会では本部の経営理念、事業の概要、ブランドが持っている魅力や長所、市場規模などマーケティングに関する情報、本部の戦略などが説明されます。
経営理念や事業概要を知ることで、フランチャイズの方向性や現状を知ることができるでしょう。店舗数の増減や今後の戦略、加盟店の売り上げのような具体的な情報を提供してくれることもあります。
説明会で最も注意して聞かなければならないのはフランチャイズの仕組みです。どのような仕組みで運営されているのか、ロイヤリティの割合がどのくらいなのか、小売店舗であれば仕入れなどについても気になることが多いでしょう。どれだけロイヤリティを支払っても、売上が得られなければ加盟している意味がありません。ビジネスモデルとして今後も継続的に成り立つものなのかを判断する材料として説明会の内容は極めて重要です。
他にも加盟金や事業主の教育制度、営業活動の支援など独立した事業者として必要なノウハウについても説明があります。説明会の方法は実に様々です。一般的な講演形式の説明会もありますが、個別の質疑応答がメインの説明会やイメージビデオを使った説明会、店舗視察、先輩オーナーとの交流などバリエーション豊富です。
説明会でしか得られない情報もありますので、フランチャイズオーナーになりたいと考えているのであれば、ぜひとも参加しておきたいところです。本部側は自分たちの理念や強み、経営方針に賛同できるオーナーを募っているので、納得の上で加入してほしいと考えています。加盟を考えているのであれば、受け身にならずに積極的に説明内容を吸収しましょう。
フランチャイズ説明会への参加にふさわしい服装は?
企業が実施する説明会と聞くと、商談のようにしっかりした服装で行かなければならないと考えるかもしれません。ほとんどの説明会では服装が指定されていませんので、何を着ていけばよいか迷うかもしれません。「社会人としてふさわしい格好であれば問題ないのでは」などと考えると、ますます何を着ればよいか迷ってしまいます。
性別にかかわりなく考えるのであれば、長ズボンや襟付きのワイシャツを選ぶのが最も無難です。さすがに、サンダル履きで短パンですとか、厚底サンダルを履くようなラフすぎるスタイルでは避けたほうがよいでしょう。
説明会は自分のファッションセンスをアピールする場ではありませんので、カジュアルすぎる服装や華美な服装は避けるべきでしょう。あくまでビジネスの場であることを忘れず、節度を持った服装で参加するとよいでしょう。
フランチャイズ説明会での成功のためのポイント
せっかく説明会に参加したのに、それで終了というのはいかにももったいない話です。せっかくの説明会を生かすにはどうすればよいのでしょうか。1つ目の活用法として人脈を広げる機会としての活用があります。同じ説明会に参加しているということは、自分と同じように加盟店として参加することに興味を持っているからです。説明会後に意見交換することで、加盟するか否かの参考にすることもできるでしょう。
2つ目はインターネット上で得られない情報を得ることです。説明会に参加するだけでもネット上で公開されていない情報が得られるので非常に参考になります。説明会の担当者に質問するともっと詳しい情報を教えてもらえます。本部がブランドの今後の展開や将来的な見通しについてどのように考えているか知る絶好の機会です。とくに流行の変化に敏感な業界であれば、今後の見通しは非常に重要です。
加盟後の研修について質問することもできます。参加から研修、開業までのタイムスケジュールや必要な開業資金、運転資金などについても質問することができるでしょう。本部側としても納得していない状態で加盟されると行き違いの原因となることは認識していますので、誠心誠意対応してくれることがほとんどです。
別な言い方をすれば、対応に不誠実さを感じたら無理に加盟せず、別なフランチャイズの説明会に参加して比較検討したほうがよいでしょう。
まとめ
今回はフランチャイズ説明会の内容や服装、説明会の活かし方などについて解説しました。本部はやる気のある加盟店オーナーを求めており、加盟してもらうために丁寧に説明してくれるでしょう。
しかし、どんなにシステムが優れていても、それを運用するのは参加者です。受け身になってしまい、本部の言うとおりにやることだけを考えていれば思うように売り上げを確保できず、廃業に追い込まれるかもしれません。説明会に参加したときから、参加者も当事者意識を持つことが大事なのではないでしょうか。